お知らせ
- 当院で診察を行う犬猫はマダニ駆除を必須とします。
- 闘犬(ピットブル、土佐犬、ブルテリア、ドーベルマンなど)や攻撃性がある大型犬の診療はお断りしています。
犬の前足骨折に対する3Dギプス治療法
当院は2018年に「3Dギプス治療」を確立し、日本全国から来院する犬の前足骨折の治療を行ってきました。
このたび、その成果を2本の論文として、国際学術誌 MDPI “Animals” 特集号「小動物骨折治療の最先端アプローチ(Advanced Management of Small Animal Fractures)」に投稿し、「骨折治癒過程の可視化」と「データ解析による年齢別の治癒日数の予測」の研究としてPreprints.orgに公開されました。
1本目の論文は、骨折が治る過程を世界で初めて可視化することに成功しました。骨がどのように再生し、どんな力によって治っていくのか――その仕組みを解明した本研究は、今後の動物医療のみならず、臨床整形外科と再生医療をつなぐ架け橋となるものと考えています。
2本目の論文では、過去最大規模の症例を解析して、年齢別の治癒日数を予測できるようになりました。この犬の骨折は何日後に治るーーこの予測も世界で初めて可能にしました。骨折治療は「骨を金属で固定する」時代から「自己の修復力で治す」時代へと静かに変わり始めています。
長年にわたり、多くの飼い主さま、そしてたくさんのわんちゃんたちに支えられながら、この治療と研究を続けることができました。遠方からも3Dギプス治療法を信じてご来院くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。これからも、いしじま動物病院は「よりやさしく、より確実な治療」を目指して歩み続けます。
3Dギプス治療法の特徴
- 運動制限なし
- 手術なし
- 最短日数で太く強く治る
- 治癒日数が予測できる
3Dギプス骨折治療法に関する2本の論文は、公開され次第、日本語に翻訳して投稿いたします。
この3Dギプス治療法は、世界中の獣医師が自由に使用し、改良することを歓迎します。
ただし、その際は出典として『Ishijima, 2025, Animals』を明記してください。
Clinical Study on the 3D Cast Fracture Treatment Method Submitted to an International Journal
Ishijima Animal Hospital has developed a patient-specific, custom-made three-dimensional (3D) cast therapy for distal radial–ulnar fractures in toy-breed dogs since 2018.
This 3D cast method is open for use and modification by veterinarians worldwide, as long as proper citation to Ishijima, 2025, Animals, is included.
手術後のトラブル
手術回数や時間の経過に比例して骨は弱くなりますので早期に相談してください。
- 2回以上の手術した
- 手術して1ヶ月経っても治る兆候がない
- 手術した骨が細くなった
- 再骨折した
手術後の癒合遅延の原因はインプラントによる応力遮蔽と骨髄の血流阻害です。プレート固定による応力遮蔽では、手術後に年月が経ってからプレート下の橈尺骨の骨密度の低下や消失が顕在化します。インプラントによる骨髄血流の遮断では海綿骨が消失して皮質骨だけの骨になり、犬がジャンプしただけでも容易に再骨折します。二次診療施設で行なった手術でも例外はありません。
当院をご紹介いただく先生、動物病院さまへ
骨折直後の処置で治癒期間に影響がありますので、できるだけ早い日数での来院を指示してください。また、当院でもレントゲンの撮影を行います。
来院の流れ

連絡先
診察時間内なら電話連絡の方がスムーズです。時間外はメールでお願いします。
電話 04-7146-1047
メール ishijima2013@gmail.com
診察時間

アクセス
千葉県柏市豊四季130-22
